
片岡義男『文房具を買いに』
「日本のトンボ色鉛筆を写真に撮ってみた。16ページの上段にある写真だ。赤い芯の部分と青い芯の部分とが、左右均等になっている種類だ。その左右の分かれ目を中心にして、赤と青とに振り分けてある様子を接写した。マクロレンズをつけたOM-4で鉛筆に向けてかかぎ込み、焦点を合わせた時にようやく、赤はヴァーミリオン。そしてラシアン・ブルー。このふたつの言葉が、小学校低学年だった頃の記憶を、かすかに、ほんの少しだけ、掘り起こす。」
写真のページとこんな文章のページがたたみかけるように
続いていく文房具好きにはたまらない一冊です。